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EARLの医学ノート

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敗血症をメインとした集中治療,感染症,呼吸器のノート.Stop Sepsis, Save Lives.

敗血症治療の概要と必読文献厳選30

■新薬等の開発や研究から敗血症の治療の進歩は著しいものである.以下にその治療法と変遷を示す.
(1) 抗菌療法
 抗菌薬,免疫グロブリン製剤(IVIG)
(2) 抗炎症療法(抗サイトカイン療法を含む)
 大量輸液,rhAPC製剤,β遮断薬,鎮静,sivelestat,腎補助療法(CHDF)
(3) 抗凝固療法
 ヘパリン製剤,ダナパロイド製剤,ATⅢ製剤,rTM製剤,rhAPC製剤,プロテアーゼ阻害薬
(4) 血管内皮細胞保護
 プロテアーゼ阻害薬,ATⅢ製剤,rTM製剤,rhAPC製剤,抗HMGB1抗体製剤,スタチン製剤(HMG-CoA還元酵素阻害薬),血糖コントロール,経腸栄養
(5) 正常免疫化
 鎮静,血糖コントロール,経腸栄養

現在は血管内皮細胞保護が盛んであるが,将来的には免疫系の正常化(正常の炎症反応によって病原体が除去されていく過程)を目標とする治療が提言されている[1].このような薬剤は現在は存在しないが,鎮静,血糖コントロール,経腸栄養などはこの治療法にあたるものと推察される.

■脳梗塞に対するtPAの適応が3時間以内というGolden Timeが設けられているが,敗血症にもGolden Timeに類似するものがある.
(1) 1時間以内に抗菌薬投与開始
(2) 6時間以内に循環動態回復
(3) 24時間以内に早期経腸栄養開始
敗血症性ショックでは①Warm Shockのうちに治療を完了するのみでなく,②SIRSによってダメージを受けた臓器を回復させ,さらに③CARS状態での二次感染を防ぐ必要がある.この①~③を達成できなければ,たとえ急性期を乗り切っても予後やQOLが著しく損なわれる.敗血症治療でこれらを速やかに遂行し,最終的に急性期は3日で終わらせ,早期からのICU離脱,リハビリテーション開始,経口摂取開始に動くべきである.

■敗血症という観点でみれば,感染症は主たる原因であっても敗血症病態のほんの一部を形成しているに過ぎない.よって抗菌薬は敗血症の一部である感染症に対して用いているのであり,敗血症に用いているわけではない.敗血症治療は全身管理の一言につき,循環,呼吸,感染,代謝,栄養を常に把握する必要があり,どれ1つとして欠けてはならない.

■重症敗血症/敗血症性ショックはICU管理が望ましく,集中治療医が常勤していない病院では,一般常勤医が本治療を行わなければならない.その際,SSCGの理解は必須である.

■敗血症蘇生管理は以下の流れで行っていく.
(1) 蘇生期
 ①敗血症の診断,重症度評価
 ②各種細菌検査施行
 ③抗菌薬投与開始
 ④感染巣コントロール
 ⑤呼吸管理開始
 ⑥CVC,AC等のモニタリング開始
 ⑦Early Goal-Directed Therapy
(2) 管理期
 ①ステロイドカバー療法
 ②血糖コントロール
 ③経腸栄養
 ④輸血
 ⑤合併症(AKI,ALI/ARDS,DIC)治療
 ⑥DVT予防
 ⑦SRMS予防

■敗血症診療を行う上での必読と思われる文献を以下に示す.あくまでも小生のチョイスであり,挙げていくとキリがないので,とりあえずは以下の30個を挙げた.「これも必読では?」というものがあれば是非コメントを御願いします.

(1) 過去40年間の敗血症治療に関する新知見
Suffredini AF, Munford RS. Novel therapies for septic shock over the past 4 decades. Jama 2011; 306: 194-9
Grand roundsの記事で,NIHに所属する研究者が執筆している.過去40年間に試みられた敗血症の治療手段として,抗エンドトキシン療法,ステロイドを含む抗炎症療法,rhAPCを含む抗凝固療法を取り上げている.future directionとして,これまで用いられてきたSIRSの概念から脱却して正常の炎症反応によって病原体が除去されていく過程を検証することが重要であると述べている.

(2) Surviving Sepsis Campaign Guidelines(SSCG) 2008
Dellinger RP, et al. Surviving Sepsis Campaign : international guidelines for management of severe sepsis and septic shock : 2008. Crit Care Med 2008; 36: 296-327
敗血症の国際ガイドラインSSCG 2008が掲載されている文献.推奨項目数35,参照文献数341であり,GRADE systemにより推奨レベルを規定.2012年に改訂予定でもある.

(3) SIRS,sepsis,severe sepsis,septic shockの定義
American College of Chest Physicians/Society of Critical Care Medicine Consensus Conference: definitions for sepsis and organ failure and guidelines for the use of innovative therapies in sepsis. Crit Care Med 1992; 20: 864-74
1989年にBoneらが提唱した“sepsis syndrome”をもとに米国集中医療学会(SCCM)と米国胸部医学会(ACCP)が合同で発表したSIRS,敗血症の定義.

(4) Alert Cell strategy
松田直之. 敗血症における遺伝子発現変化―主要臓器の警笛細胞を標的とした遺伝子治療―. 麻酔 2008; 57: 327-40
名古屋大学の松田直之教授が提唱した,炎症におけるAlert Cell(警笛細胞)の考えが述べられている.

(5) PAMPs,Alermins,DAMPs
Harris HE, Raucci A. Alarmin(g) news about danger: workshop on innate danger signals and HMGB1. EMBO Rep. 2006; 7: 774-8
敗血症の病態生理の基本となる考え方であるPAMPs.Alermins,DAMPsについて掲載.

(6) PMX-DHP(エンドトキシン吸着カラム)に関するRCT:EUPHAS study
Cruz DN, et al. Early use of polymyxin B hemoperfusion in abdominal septic shock : The EUPHAS randomized controlled trial. JAMA 2009; 301: 2445-52
イタリアの10施設で行われた前向き多施設RCTであり,腹腔内感染由来の重症敗血症,敗血症性ショックの64例を対象とし,緊急手術後6時間以内にPMX-DHP施行群と標準治療群に無作為に割付し,割付から24時間以内にPMX-DHPを2時間施行し,さらに24時間以内に2回目のPMX-DHPを施行している.このstudyではPMX-DHPの施行が28日死亡率,院内死亡,平均血圧,昇圧薬使用量,臓器不全の改善に対して有意に効果的であるという結果であった.ただし,本論文は数々の問題点の指摘を受けており,後に本論文著者は“This is a preliminary study”と述べている.現在EUPHAS 2が進行中.

(7) CARS(Compensentry Anti-inflammatory Response Syndrome)
Bone RC. Sir Isaac Newton, sepsis, SIRS, and CARS. Crit Care Med 1996; 24: 1125-8
意外と知られていないCARSの概念.炎症を考える際はSIRSとCARSのセット,すなわちImmunoparalysisの考えが必要である.

(8) MARS(Mixed Antagonistic Response Syndrome)
Ostanin AA, et al. Inflammatory Syndromes (SIRS, MARS, CARS) in Patients with Surgical Infection. J Immunol 2000; 5: 289-300
SIRSとCARSが合わさったMARSという概念の提唱.

(9) 敗血症性ショック病態における心機能評価2篇
Etchecopar-Chevreuil C, et al. Cardiac morphological and functional changes during early septic shock : a transesophageal echocardiographic study. Intensive Care Med 2008; 34: 250-6
Vieillard-Baron, et al. Actual incidence of global left ventricular hypokinesia in adult septic shock. Crit Care Med 2008; 36: 1701-6
治療開始から72時間以内にびまん性壁運動低下を認めている.死亡例の検討でも生存例より有意に心係数が高く,心拍出量が高いほど重症であると考えられた.敗血症性ショックにおけるびまん性の壁運動低下(収縮力低下)は可逆性であり,予後を悪化させる要因ではないが,左室収縮能が低下していない患者はむしろ死亡率が高い.死亡症例ではLVEFが有意に高く,LVEDVが有意に小さい上に輸液負荷によって是正されにくい.壁運動低下を認めないことは予後不良因子であることを留意する必要がある.

(10) SSCG導入後のアウトカム検討
Levy MM, et al. The Surviving Sepsis Campaign: results of an international guideline-based performance improvement program targeting severe sepsis. Intensive Care Med 2010; 36: 222-31
SSCG 2004が発表されてからの各施設での敗血症治療の奏功度,遵守率などを評価した論文.

(11) Early Goal-Directed Therapy(EGDT)
Rivers E, et al. Early goal-directed therapy in the treatment of severe sepsis and septic shock. N Engl J Med 2001; 345: 1368-77
重症敗血症に対して初期大量輸液とScvO2のモニタリングを使用したEarly Goal-Directed Therapyにより16%という劇的死亡率低下を示した論文.SSCGにおいて蘇生期の中枢となる治療法であり,敗血症のみならず,その後の重症患者管理における根幹となった.

(12) Early Lactate-Guided Therapy(ELGT)
Jansen TC, et al. Early lactate-guided therapy in intensive care unit patients: a multicenter, open-label, randomized controlled trial. Am J Repir Crit Care Med 2010; 182: 752-61
重症患者に対する乳酸を指標とした治療管理で,ELGT群では輸液量,血管拡張薬の使用頻度が有意に増加したが,最終的にICU入室期間を減少させ,SOFA score,生存率を9.6%有意に改善させている.サブ解析では敗血症において特に死亡率の改善がみられた.

(13) SOFA score
Vincent JL, et al. The SOFA (Sepsis-related Organ Failure Assessment) score to describe organ dysfunction/failure. On behalf of the Working Group on Sepsis-Related Problems of the European Society of Intensive Care Medicine. Intensive Care Med 1996; 22: 707-10
敗血症に起因する臓器不全評価法として非常に有用で,現在では敗血症に限らずMODSの評価法としても広く使用されている.毎日のSOFA scoreと生存,非生存の差別化はよく相関した.その後の研究では,敗血症の診断後48時間以内にSOFA scoreが増加する例の死亡率は50%と報告されており,早期対応の重要性が指摘されている.

(14) 敗血症性ショックにおけるノルアドレナリンとドパミンの比較:RCT systematic review
Vasu TS, et al. Norephinephrine or Dopamine for Septic Shock: A Systematic Review of Randomized Clinical Trials. J Intensive Care Med March 24, 2011
主に敗血症に続発するショックを伴う非常に重篤な患者群からなる研究の統合分析では,院内あるいは28日後の死亡率は,ドーパミンよりもノルエピネフリンが優れていることを示した.

(15) バソプレッシンの有効性をみた比較試験:VASST study
Russell JA, et al. Vassopressin versus norepinephrine infusion in patients with septic shock. N Engl J Med 2008; 358: 877-87
ノルアドレナリン+バソプレッシン併用群とノルアドレナリン単独群の2群を比較した27施設800名がRした前向き二重盲検RCT.28日・90日死亡率に有意差はないが,バソプレッシン併用群に死亡率減少傾向を認めた.

(16) 急性腎傷害に対する低用量ドパミン療法の是非:ANZICS trial
Bellomo R, et al. Low-dose dopamine in patients with early renal dysfunction: a placebo-controlled randomised trial. Australian and New Zealand Intensive Care Society (ANZICS) Clinical Trials Group. Lancet 2000; 356: 2139-43
SIRS患者におけるAKIでは低用量ドパミン群とプラセボ群では同等の効果しか示さず,有意な腎保護作用・利尿作用はないと結論づけられている.この論文後も数多くのstudyやmeta-analysisで低用量ドパミンの効果は否定されている.

(17) 敗血症における血液浄化法の理論peak concentration hypothsis
Ronco C, et al. Interpreting the mechanisms of continuous renal replacement therapy in sepsis: the peak concentration hypothesis. Artif Organs 2003; 27: 792-801
血液浄化法によるhumoral mediator除去に関連した3つの理論のうち,最も受け入れられているもので,“peak concentration hypothesis”である.これには,SIRSとCARSの時相が異なるsequential theoryと同時期に混合してみられるparallel theoryがあり,CRRTにより各種mediatorが除去され,それぞれのピークを抑えることで破綻した免疫機構が改善するとしている.

(18) 敗血症性ショックにおけるヒドロコルチゾンの是非:CORTICUS study
Hydrocortisone therapy for patients with septic shock.
症例数が500例.hydrocortisone 50mg×4/dayの5日間投与の有無による二重盲検化多施設RCT.28日死亡率は全体でもsub-set analysis(ACTH非反応群のみでの解析,ACTH反応群のみでの解析)でもステロイド投与によって変わらないことが示された.また,ステロイド群では続発性感染,高血糖,高Na血症が有意に高いことが示された.post hoc analysisでは,12時間以内に薬剤投与された場合でもステロイドの有無で死亡率が変わらないことが示された.

(19) 低用量ステロイド療法のsystematic review
Marik PE, et al. Recommendations for the diagnosis and management of corticosteroid insufficiency in critically ill adult patients: consensus statements from an international task force by the American College of Critical Care Medicine. Crit Care Med 2008; 36: 1937-49
重症患者の中に副腎不全患者が存在し,敗血症性ショックやARDSの患者ではACTH刺激試験を行わず,グルココルチコイドを投与する.敗血症性ショック,特に輸液や昇圧薬に反応しない敗血症患者では,低用量のグルココルチコイドの使用を考慮すべきであるとしている.

(20) 重症患者における血糖コントロール:NICE-SUGAR study
Finfer S, et al. Intensive versus conventional glucose control in critically ill patients. N Engl J Med 2009; 360: 1283-97
ICU患者を対象にIITに有効性を検討した最大のRCTで,IITの90日死亡に対する効果を通常血糖管理群(目標血糖値144-180mg/dL)と比較した研究であり,IITの検討に関して最も信頼に足るRCTであると評価を得ている.これによると,IITは28日死亡を有意でないが1.5%上昇させ,90日死亡を2.6%有意に上昇させた(IIT vs 従来型:27.5% vs 24.9%).また,血液培養陽性率は両群間で有意差はなかった.重症敗血症患者を対象としたsub-set analysisでも,IITは90日死亡を有意でないが2.5%上昇させていた.これにより,敗血症患者に対するIITの有害性が報告された.なお,本trialはIIT群で高度低血糖がみられたために早期に中止されている.これをもとに,SSCG 2012改訂では血糖コントロール値は144-180に設定される見込みである.

(21) 米国集中治療学会(SCCM)/米国静脈経腸栄養学会(ASPEN)による栄養療法ガイドライン
Martindale RG, McClave AS, et al. Guidelines for the provision and assessment of nutrition support therapy in the adult critically ill patient: Society of Critical Care Medicine and American Society for Parenteral and Enteral Nutrition: Executive Summary. Crit Care Med 2009; 37: 1757-61
米国の栄養療法ガイドライン.

(22) 欧州静脈経腸栄養学会(ESPEN)による栄養療法ガイドライン
Singer P, Berger MM, et al. ESPEN Guidelines on Parenteral Nutrition: intensive care. Clin Nutr 2009; 28: 387-400
欧州の栄養療法ガイドライン

(23) 重症患者の栄養管理:earlyEN+earlyPN(欧州) vs earlyEN+latePN(米国)比較:EPaNIC trial
Michael P, et al. Early versus Late Parenteral Nutrition in Critically Ill Adults. N Engl J Med 2011; 365: 506-17
経腸栄養だけでは栄養状態の改善が見込めない重症患者への経静脈栄養(PN)を集中治療室(ICU)入室後早期・後期,どちらに開始するのが好ましいのかで欧州のガイドラインでは前者が,米・カナダのガイドラインでは後者が推奨されていた.この未解決の問題について,ベルギーの研究グループが両者の比較試験(EPaNIC試験)を実施した.5000例近くの患者で行われた同検討では,死亡率こそ有意差がなかったが,各種エンドポイントは後期開始群で有意に優れる結果となり,米国ガイドラインに軍配が上がった.この報告では早期からのカロリー補充目的でのPNは一利なしとされた.

(24) 敗血症に対するリコンビナント・ヒト活性化プロテインC(rhAPC)PhaseⅢ:PROWESS study
Bernard GR, et al. Efficacy and safety of recombinant human activated protein C for severe sepsis. N Engl J Med 2001; 344: 699
SSCGが唯一認めた敗血症治療薬がこのrhAPCである.発症24時間以内の1690例のsevere sepsisとseptic shock患者を対象とした多施設二重盲検RCTで,28日死亡率が有意に低下した(24.7% vs 30.8%).rhAPC投与群で重篤な出血性合併症が多かったが有意差はなかった.しかし,このstudy自体は様々な問題点が指摘されており,FDAがこのstudyをもとに承認してしまったがために大批判をくらうことになった.

(25) 敗血症に対するリコンビナント・ヒト活性化プロテインC(rhAPC)の系統的レビュー
Marti-Carvajal AJ, et al. Human recombinant activated protein C for severe sepsis. Cochrane Database of Systematic Reviews 2011; 4: CD004388
PROWESS後にrhAPCが販売され,その後のstudy等をまとめたシステマティックレビュー.敗血症に対するrhAPCは効果なしと結論づけられた.なお,2011年10月25日にはPROWESS-SHOCK trialの結果が公表され,rhAPCに臨床効果が得られなかったため,販売元のイーライ・リリー社はrhAPC製剤を製造中止としている.

(26) ALI/ARDSに対する好中球エラスターゼ阻害薬sivelestat:STRIVE study
Zeiher BG, et al. Neutrophil elastase inhibition in acute lung injury : results of the STRIVE study. Crit Care Med 2004; 32: 1695-702
ALI/ARDSに対する好中球エラスターゼ阻害薬sivelestat(エラスポール®)の有効性を105施設487例についてRCTで検討したもの.中間解析にて180日死亡率がsivelestat群で有意に増加したため(40.2% vs 31.3%)本試験は途中で中止されている.

(27) SOD/SDDが耐性菌を増やすかの是非
de Smet AM, et al. Selective digestive tract decontamination and selective oropharyngeal decontamination and antibiotic resistance in patients in intensive-care units: an open-label, clustered group-randomised, crossover study. Lancet Infect Dis 2011;11:372-380
2009年1月に紹介したNEJMの報告のpost hoc解析で、気管内での耐性菌コロナイゼーション,耐性菌による血流感染症の頻度に関してSDD,SODおよび通常の管理を比較.結果としてSDDおよびSODによって耐性菌による気管内での耐性菌コロナイゼーション,耐性菌による血流感染症の頻度の頻度が減少することが示されている.研究が行われたオランダはMRSAを含む耐性菌コロナイゼーションの頻度が少ないことが知られており,このような環境ではSDDあるいはSODが有用であると結論されている.

(28) 敗血症性ショック患者における輸液負荷,CVP上昇と予後の関係
Boyd JH, et al. Fluid resuscitation in septic shock: a positive fluid balance and elevated central venous pressure are associated with increased mortality. Crit Care Med 2011;39:259-65
カナダからの報告で,2008年にNEJMに発表されたVASST studyの結果を用いて治療開始後12時間および4日後の水分バランス,CVP値と予後の関係をretrospectiveに解析.水分バランスが大きくプラスの群,CVPが12mmHgを越えた群で予後が不良であることが示されている.また,治療開始後12時間の時点での水分バランスが3L程度が最も予後が良好であると予測している.

(29) 敗血症管理と敗血症に関するRCTについて
Russell JA. Management of sepsis. N Engl J Med 2006; 355: 1699-1713
RCTのまとめが掲載されており,どの治療に効果があり,どの治療に効果がないのかがよく分かる.非常に辛口な論文.

(30) ICUにおける急性腎傷害の管理:集中治療における国際コンセンサスカンファレンス
An Official ATS/ERS/ESICM/SCCM/SRLF Statement. Preventation and management of acute renal failure in the ICU patient. An International Consensus Conference in Intensive Care Medicine. Am J Respir Crit Care Med 2010; 181: 1128-55
急性腎傷害における知見の総括.集中治療における国際コンセンサスカンファレンスの2日間のシンポジウムにおいて,学術医院が作成した質問に対する専門家の権威によるエビデンスをもとにした回答集.

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[1] Suffredini AF, Munford RS. Novel therapies for septic shock over the past 4 decades. Jama 2011; 306: 194-9
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by DrMagicianEARL | 2011-11-02 16:30 | 敗血症 | Comments(0)

by DrMagicianEARL