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EARLの医学ノート

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敗血症をメインとした集中治療,感染症,呼吸器のノート.Stop Sepsis, Save Lives.

【文献】CRRTを受けたAKI患者において敗血症は死亡の危険因子とはならない?

■JSEPTIC-CTGからの報告です.重症敗血症患者ではBUN,Cr上昇がしばしばみられ,AKI(急性腎傷害)としてCRRTを行うこともよくありますが,AKI全体で見るとseptic AKIは比較的予後良好である,という結論になるでしょうか.
持続的腎代替療法による治療を受けた急性腎傷害患者において,敗血症は死亡の危険因子とはならない可能性がある
Nagata I, Uchino S, Tokuhira N, et al; for JSEPTIC (Japanese Society for Physicians Trainees in Intensive Care) Clinical Trial Group.Sepsis may not be a risk factor for mortality in patients with acute kidney injury treated with continuous renal replacement therapy. J Crit Care. 2015 Jun 26 [Epub ahead of print]
PMID:26220246

Abstract
【目 的】
本研究の目的は,持続的腎代替療法(CRRT)を受けた非敗血症性急性腎傷害(AKI)と比較して,CRRTを受けた敗血症性AKIの重症患者の臨床的特徴,経過,予後を検討することである.

【方 法】
本研究は2010年の日本の14のICUにおいて行われた多施設共同後ろ向き観察研究である.CRRTを受けた重症AKIの全成人患者が登録され(n=343),患者背景,CRRT導入時の状態,CRRT設定,予後に関する情報を収集した.患者はAKIの要因によって,敗血症性AKI群と非敗血症性AKI群に分類された.

【結 果】
症例の約半数(48.7%)がAKIの要因としての敗血症/敗血症性ショックであり,CRRTを受けた敗血症性AKIの患者は非敗血症性AKI患者に比してより深刻な状態であった.しかしながら,CRRTを受けた敗血症性および非敗血症性のAKIの患者間でICU死亡率(48.5% vs 43.8%; p=0.44),院内死亡率(61.1% vs 56.3%; p=0.42)に有意差は見られなかった.さらに,多変量回帰解析では,敗血症は低い院内死亡と関連していた(OR 0.378; p=0.012).

【結 論】
CRRTを必要とするのに十分な状態のAKI患者において,敗血症は死亡の危険因子とはならない可能性がある.

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by DrMagicianEARL | 2015-08-10 16:18 | 敗血症性AKI | Comments(0)

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