ブログトップ

EARLの医学ノート

drmagician.exblog.jp

敗血症をメインとした集中治療,感染症,呼吸器のノート.Stop Sepsis, Save Lives.

【文献】コンサルテーションの5Csモデル

■コンサルテーションのやり方は様々で,患者の緊急性有無や臨床現場かカンファレンスかなどをはじめとして状況に応じて変わります.とりわけ救急部門からのコンサルテーションは時間的余裕が通常よりあまりなく,正確に重要なポイントを抑えて情報を伝達する必要があります.しかしながら,救急現場におけるコンサルテーションに標準化されたモデルがこれまでほぼない状況ではありました.

■近年,コンサルテーションの5Csが提唱され,研究されています.以下に紹介する論文の他にもいくつかありますので(Acad Emerg Med 2012; 19: 968-74/J Emerg Med 2012; 42: 704-11)御参照ください.
コンサルテーションの5Cs:救急部門における有効なコミュニケーションのための医学生のトレーニング
Kessler CS, Tadisina KK, Saks M, et al. The 5Cs of Consultation: Training Medical Students to Communicate Effectively in the Emergency Department. J Emerg Med 2015 Aug 3 [Epub ahead of print]
PMID:26250838

Abstract
【背 景】
効果的なコミュニケーションは医療従事者において,特に救急部門では重要である.しかし,現在,医師によって一貫して行われている,あるいは研修医に使用されているような標準化されたコンサルテーションモデルはない.近年,コンサルテーションモデルの5Cs(Contact,Communicate,Core Question,Collaborate,Close the Loop)が,コンサルテーションシナリオによるシミュレーションを用いた救急部門のレジデントにおいて研究されている.

【目 的】
経験的デザインを用いて,新規の学習者集団(医学生)および「リアルタイムかつリアルワールド」の臨床設定において5Csコンサルテーションモデルの有効性を評価することを目的とした.

【方 法】
8施設の大規模教育都市部三次医療センター(米国およびカナダ)において前向き無作為化比較試験を行った.2つの経験群(非同期とライブトレーニング)への介入をベースラインの対照群と比較した.4つまで設置されたすべての参加者が電話でのコンサルトを行う.上級医が事前に規定された5CsのチェックリストとGlobal Rating Scale(GRS)を用いて,それぞれのコールを観察および評価した.

【結 果】
トレーニング(非同期またはライブ)を受けた参加者は5Csチェックリストの合計とGRSにおいて対照群よりも有意に高いスコアであった.両トレーニング方法(非同期とライブ)は同等の効果であった.重要な点として,学習の有益性は,2回目,3回目,4回目のコンサルト(初回のコンサルトと比較)において,学生の5Csチェックリスト合計とGRSスコアが一貫して高い状態のままで維持されていた.事後テストでは,すべての参加者が,患者の情報の中継において,より自信と能力が身に着いたと感じたと報告していた.

【結 論】
医学生は,タイムリーで,安価で,かつ便利な方法で5Csモデルを使用した訓練ができ,救急部門からの医師のコンサルテーションの有効性を高めることが可能である.

[PR]
by DrMagicianEARL | 2015-08-12 00:00 | 文献 | Comments(0)

by DrMagicianEARL