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EARLの医学ノート

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敗血症をメインとした集中治療,感染症,呼吸器のノート.Stop Sepsis, Save Lives.

■敗血症に対するステロイドパルス療法はすでに否定されている[1,2].そもそも合成グルココルチコイドは一部の細胞には確かに抗炎症作用を導くものの,敗血症病態においては効力を示さない.この理由として,合成グルココルチコイドは,
①グルココルチコイド受容体を発現させる細胞にのみ作用が限定されること
②細胞選択性がないこと
③Alert Cellは必ずしもグルココルチコイド受容体を発現していないこと
④敗血症進行の過程でグルココルチコイド受容体は発現量を減少させること
が挙げられる.

■ステロイド投与量を増加したとしても,グルココルチコイド受容体が存在しない以上,Alert細胞機能を抑制することはできず,結果的にはグルココルチコイド受容体の発現する白血球系細胞にアポトーシスを誘導し,感染症を増悪させてしまう[3]

■しかしながら敗血症においては副腎機能低下が進行し,ショック形成に関与していることを留意する必要があり[4,5],ステロイドカバーの役割を担う可能性がある.

■外傷や全身性炎症の急性期管理に用いられる薬物の中には,副腎機能を低下させる可能性のある薬物がある.ベンゾジアゼピン系鎮静薬やオピオイドはACTHの放出を抑制し,副腎皮質からのコルチゾル分泌を抑制する可能性がある.また,抗真菌薬であるケトコナゾールやフルコナゾール,シクロスポリン,フェニトイン]などはコルチゾル分解を促進させる.また,コルチゾル担体であるコルチコステロイド結合グロブリンは好中球エラスターゼの基質であり,好中球エラスターゼによりコルチコステロイド結合グロブリンが切断されるため,フリー体のコーチゾルの遊離が高まる.このため,局所炎症では好中球の浸潤によりコーチゾルレベルが高まり,細胞保護が合理的に行われているが,侵襲的手術や敗血症のように好中球エラスターゼレベルが血中で上昇する病態では,炎症部位へのコーチゾル運搬が障害される.敗血症性ショックや多発外傷ではアルブミンのみならずコルチコステロイド結合グロブリンが低下し,コルチゾルの血漿消失半減期が短縮することも知られている.

■ステロイドカバー目的で少量ステロイド長期間投与の有効性が報告されている.RCTにおいて,特に注目を集めたのがhydrocortisone 50mg×4/day+fludrocortisone 50mcg×1/dayを5日間投与するか否かで無作為化したもので[6],ステロイド投与の有無による全体での有意差はないものの,ACTH刺激試験への反応によってステロイドの効果が異なること,つまりACTH非反応群(副腎不全群,229例)では,ステロイドによって28日死亡率が63%から58%に有意に減少したことを報告した.2004年のmeta-analysisでは,ステロイドによって28日死亡率,ICU死亡率,入院死亡率が有意に減少し,消化管出血,高血糖,続発性感染などの合併症の増加を認めず,ステロイド使用によりショックの離脱率が高く,昇圧薬の使用期間が短くなることが報告された[7].このことから,SSCG 2004では低用量ステロイド長期間投与が推奨されるに至る.

■一方で,2008年のCORTICUS studyは症例数が500例と大規模であり,hydrocortisone 50mg×4/dayの5日間投与の有無による二重盲検化多施設RCTであった[8].これによると,28日死亡率は全体でもsub-set analysis(ACTH非反応群のみでの解析,ACTH反応群のみでの解析)でもステロイド投与によって変わらないことが示された.また,ステロイド群では続発性感染,高血糖,高Na血症が有意に高いことが示された.post hoc analysisでは,12時間以内に薬剤投与された場合でもステロイドの有無で死亡率が変わらないことが示された.この報告を受けて,SSCG 2008では少量ステロイド療法の推奨度がやや後退することとなる.しかしながら,CORTICUS studyには①ベースの患者の重症度が低い,②ステロイド投与開始までの時間が長い(=すでに敗血症が軽快している可能性),③有意差を出すためにサンプルサイズを800人に設定していたが,期間内に症例を集めることができず500人で終了している,などの問題点が挙げられている.

■一方,2004年のmeta-analysisが2009年にup-dateされ,少量ステロイド長期投与による死亡率の軽減は,CORTICUS studyを加えてもなんとか維持されていた[9].また,ステロイド非投与群での死亡率からみた敗血症の重症度とステロイドの効果についても言及し,低用量ステロイドは死亡率が高いと予測される患者(重症患者)では有効となり,死亡率が低いと予測される患者(軽症患者)では害となりうることを示した.さらに,ACTH刺激試験の反応性に関わらず,ステロイドの効果は同様で,ステロイドによってショックから有意により多く回復することを報告した.すなわち,患者の重症度に応じてステロイドを使い分ける必要があり,重症度を想定していないSSCG 2004を遵守した場合は,死亡率に有意差はでていない[10]

■ACTH刺激試験において計測されるコルチゾルは総コルチゾルであり,フリーコルチゾルではない.血中のコルチゾルは通常90%が蛋白結合型の不活性型で,活性を持つのは残りの10%のフリーコルチゾルである.敗血症などの重症疾患では先述の通りフリーコルチゾルの割合が50%にまで増加する.しかし,特にアルブミン低下が著明な(<2.5 g/dL)重症患者では,フリーコルチゾルが正常または増加しているにもかかわらず,総コルチゾルは低く測定されてしまう.以上から,総コルチゾール測定では副腎機能低下を判定することは不正確であり,フリーコルチゾルの測定結果もすぐに得られない上に重症患者での基準値が明確でないという問題点から,ACTH刺激試験を行う意義は乏しいと考えられる.

■このような現状を踏まえ,敗血症などにおけるステロイド使用に関するsystematic reviewを行い,重症患者における副腎不全の定義と対処法に関するステイトメントが出された[11].これによれば,重症患者の中に副腎不全患者が存在し,敗血症性ショックやARDSの患者ではACTH刺激試験を行わず,グルココルチコイドを投与する.敗血症性ショック,特に輸液や昇圧薬に反応しない敗血症患者では,低用量のグルココルチコイドの使用を考慮すべきであるとしている.

■近年,バソプレシンとステロイドの相乗効果が注目されており,ノルアドレナリン+ステロイド併用群よりもバソプレシン+ステロイド併用群の方が反応がみられるとの報告が2篇あり[12,13],バソプレシン使用中で反応が乏しい場合にヒドロコルチゾンによる低用量ステロイド療法の併用を考慮する.


[1] N Engl J Med 1987; 317: 653-8
[2] N Engl J Med 1987; 317: 659-65
[3] Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 2008; 295: 998-1006
[4] JAMA 2002; 288: 862-71
[5] Am Surg 2006; 72: 552-4
[6] JAMA 2002; 288: 862-71
[7] BMJ 2004; 329: 480-84
[8] N Engl J Med 2008; 358: 111-24
[9] Clin Microbiol Infect 2009; 12: 308-18
[10] Intensive Care Med 2010; 36: 222-31
[11] Crit Care Med 2008; 36: 1937-49
[12] Circulation 2003; 107: 2313-9
[13] Intensive Care Med 2011; 37: 1432-7
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# by DrMagicianEARL | 2011-12-07 11:28 | 敗血症 | Comments(0)
1.ScvO2(SvO2)と乳酸,ELGT
■肺動脈カテーテル(Swan-Gantzカテーテル)で得られる混合静脈血酸素飽和度SvO2は酸素需給バランスの指標であり

 SvO2=SaO2-VO2/(1.34×Hb×CO)

で表されることから,SvO2の決定因子は動脈血酸素飽和度SaO2,酸素消費量VO2,Hb濃度,心拍出量COの4因子である.SaO2が正常であれば(SaO2はSpO2で判断できる),SvO2は全身の酸素消費量と酸素供給量の比に反比例することがわかる.すなわち,SvO2は全身の酸素供給量バランスの指標として臨床的に重要な意義をもつ.重症敗血症病態のような組織低灌流状態では,組織における酸素供給量を酸素消費量が上回るため,SvO2の低下を認める.よって,SpO2,PaO2が正常であっても酸素投与を行うべきである.

■SvO2の正常値は70-80%である.敗血症初期はSvO2はhyperdynamic stateにより上昇する.さらに病態が進行すると,末梢組織の灌流障害が生じSvO2は低下に転じる.60%以下になると前身の酸素需給バランスがうまくいかなくなっている状況が出現している.50%以下になると,生命に危険な状態が近づいていることを示しており,緊急に対策を立てる必要がある.

■SvO2は終末細動脈の酸素飽和度を反映する.組織への酸素拡散には終末細動脈での酸素分圧40mmHg以上を必要とし,ヘモグロビン酸素解離曲線においてこれは酸素飽和度70%に相当する.実際にはSvO2を測定するには肺動脈カテーテルを挿入しなければならないが,重症敗血症全例に施行するのはナンセンスである.そこで,SvO2の代用として頸静脈からの中心静脈カテーテルで計測するScvO2計測が簡便で有用である.このことから,ScvO2≧70%という目標が設定されている.

■しかしながら,重症化してもSvO2が正常や高値を示すケースがある.そのようなケースにおいては,組織に酸素が行かず静脈系に帰ってきている,すなわち組織酸素代謝異常により酸素利用障害が生じている可能性を留意する必要がある.そのため,乳酸値とセットで評価する必要がある.実際,敗血症性ショック後期のScvO2高値は死亡率と有意に関連することが報告されている.この報告によると,生存者の平均ScvO2が72-87%(中央値79%)であるのに対し,死亡者の平均ScvO2は78-89%(中央値85%)となっている.

■末梢や大腿静脈などから採取した静脈血酸素飽和度はScvO2と有意差があるため,ScvO2の代用とするのは不適切である.

■以前に行われた研究では,重症患者にジクロロ酢酸を投与し乳酸の代謝を改善すると乳酸値は低下するが転帰は改善しないという結果が得られている.つまり,乳酸値が高かったり,なかなか下がらなかったりすると転帰が不良である原因は高乳酸血症そのものなのではなく,乳酸値上昇を引き起こす要因が関与している可能性が高いと考えられる.敗血症では重症なほど組織の酸素利用障害が強く,敗血症における高乳酸血症の主因は酸素利用障害である.

■乳酸の低下を目標としたEarly Lactate-Guided Therapy(ELGT)の報告では,ICU入室時に乳酸値が高い(3.0mEq/L以上)患者において,EGDTに加え乳酸値を繰り返し測定し2時間以内に乳酸値が20%以上低下するように管理することで死亡率を有意に改善している.EGDTで16%の死亡率改善,さらにELGTを加えることで9.6%改善しており,単純計算すればEGDT+ELGTにより25.6%改善できるわけであり,これはSSCGの目標である重症敗血症死亡率25%改善にかなうものである.また,死亡率以外には短期臓器不全の減少,早期の人工呼吸器離脱,早期のICU退室において有意差がみられた.

■乳酸値を測定するだけでは転帰を改善することはできない.乳酸値を測定しモニタリングすることと並び,得られた値に応じた治療計画も重要である.ELGTの報告では,治療期間中における両群の治療法についての主な差違は,乳酸値測定群の方が輸液量が多く,血管拡張薬を投与された患者の割合が多かったことである.目標指向型輸液療法は広く推奨されているが,重症患者における血管拡張薬の使用の是非については賛否両論があった.しかしながら,重症患者に対する血管拡張薬投与の有効性を指摘する論文も複数発表されていた.十分な輸液負荷による血管内容量を保持しながらの血管拡張薬投与は,むしろ微小循環障害を改善し,末梢組織での酸素代謝・供給を改善する.ショック治療の歴史が血圧重視から末梢循環不全の改善へと変遷している流れを考えれば,このような結果が得られるのも十分にありえた話である.

■ELGT群において用いた治療アルゴリズムは,EGDT群よりも積極的な治療を行うように設計されている.しかし,ELGT群では対照群と比べ乳酸値が速やかに低下するわけではないという結果が得られている.これは,高乳酸血症は組織血流の低下を十分に反映するわけではなく,重症疾患における高乳酸血症の発生機序が複雑であることが如実に表されているともいえる.実際,IL-6,TNFα,IL-1βが活性型ピルビン酸脱水素酵素(PDH)を減少もしくは活性を低下させ,あるいはミトコンドリア呼吸に障害をきたすなどして骨格筋の乳酸増加をきたしたり,骨格筋のNa-K-ATPase活性上昇によって乳酸が産生されたり,クリアランス低下が原因で乳酸が蓄積することなどが指摘されており,虚血以外の機序による乳酸産生経路も存在する.

2.輸血
■敗血症をはじめ,ICUで治療される重症患者は様々な原因により貧血となる頻度が高く,赤血球輸血が必要となることが多い.

重症患者の貧血の原因
1.大量輸液による血液希釈
2.手術・処置に伴う出血
3.検査のための採血
4.赤血球寿命の低下
5.赤血球産生の低下
6.異常赤血球の産生
7.溶血
8.エリストポエチン産生の低下
9.鉄代謝の異常
10.栄養障害

ICU入室患者の貧血有病率
ICU入室時の平均Hb 10.5-11.3 g/dL
Hb<12.0 g/dLの頻度 60-70%
Hb<9.0 g/dLの頻度 20-30%
以前から貧血ありの患者 13%

かつては重症患者であるがゆえに組織への酸素供給を目的に輸血をしてHbレベルを高めることが望ましいとされた時代もあった.しかしながら,敗血症患者に輸血をして酸素供給量を増加させても酸素消費量は増大しないことがいくつかの研究で示されており,酸素供給を上げるための輸血には意味がない.しかし,SSCG 2008が推奨するEGDTアルゴリズムではScvO2改善目的でHt≧30%を目標に輸血をするように推奨しており,この対処法は従来のHbレベル7.0 g/dLという輸血を制限した基準から外れることになる.このHt≧30%を目標とする輸血基準が死亡率改善にどれほどの重要性を持っているのかは明らかになってはいない.また,こうした患者においてどれくらいの期間,こうしたより高めの輸血基準を続けるべきなのかもわかっていない.現時点では,今後の検討でその意味が明らかにされるまでは,敗血症の初期においてはEGDTのアルゴリズムにのっとって輸血を考慮すべき,としかいえない.

■敗血症患者を含む重症患者では貧血となりやすい.しかし,それに対する輸血には危険性を伴うといったジレンマがある.重症患者の貧血の原因のひとつにエリスロポエチン(EPO)産生低下があるため,機序的にはEPO投与が有効と考えるかもしれないが,SSCG 2008ではEPOは推奨されていない.

■EPO投与についての多施設二重盲検RCTは3つあり,2つは死亡率に有意差なし,1つはEPO群が有意に死亡率を低下させたが,EPO群において血栓性合併症発症リスクが有意に高くなることも判明し,EPO使用は安全性という点で懸念されることとなった.これらの結果やEPO試験のメタ解析から,腎不全による赤血球産生能低下というEPOを投与すべき明確な理由があるのならば投与してもよいかもしれない.しかし,重症敗血症に合併する貧血の特異的治療法としてはEPOを使用すべきではない.

3.ドブタミン
■SSCGではScvO2を上昇させることを目的にドブタミン(DOB)の使用を推奨しているが,実は根拠となる文献がない.重症敗血症の初期では心室筋のβ1受容体作用は強く障害されているため,DOB投与によっても心収縮力の増加は得られにくく,むしろ低下する場合が多い.末梢組織の酸素需要が高まることによって自然にhyperdynamic stateになっている状態で心拍出量を必要以上に上げても予後は改善しないと言われている.しかもβ2受容体作用によって頻脈や血管拡張をきたし,心筋障害を助長したり昇圧の妨げとなり得ることも考えると,デメリットの方が大きい可能性がある.加えて,先述の通りDOAと同じ機序で,DOB 5γ以上で細菌増殖やバイオフィルム形成,免疫細胞のアポトーシスを誘導してしまうことから,DOBは使用しても5γ未満とすべきかもしれない.

4.CHDF
■血液浄化法の領域では,持続的血液透析濾過(CHDF)が30-40kDaの中分子量物質を血液中から除去できることから,各種メディエータの中でも様々なサイトカイン(分子量5-30kDa)を非選択的に除去できるとされ,敗血症に対するimmunomodulationの1つとして1990年代から施行されていた.このような,腎臓という臓器のサポートとしての血液浄化療法を行うのではなく,病因物質を除去して,病態そのものを改善するために血液浄化療法を行うことをnon renal indicationとよぶ.2000年代になって,血液浄化法によるhumoral mediator除去に関連した3つの理論が提唱された.

■1つ目は2004年に提唱された“peak concentration hypothesis”である.これには,SIRSとCARSの時相が異なるsequential theoryと同時期に混合してみられるparallel theoryがあり,CRRTにより各種mediatorが除去され,それぞれのピークを抑えることで破綻した免疫機構が改善する.たとえば,sequential theoryでは,炎症反応,あるいは抗炎症反応のみをtargetにステロイド,抗菌薬などの薬物療法で対応することも可能だが,炎症・抗炎症反応が混合するparallel theoryの状態ではステロイドは使いづらい.この場合は,腎補助療法は非選択的に各種メディエータの濃度を低下させないが,高い血中濃度ピークを削ることができ,それにより内因性のクリアランスで処理できるレベルに維持することで病態の進展を防ぎ,他の薬物療法に比較し有利である.この理論に引き続き,血液浄化法により血中だけでなく組織や間質のサイトカイン濃度を低下し得るとした“Honore concept”や,血液浄化法を用いた高メディエータ血症対策によってリンパ流量を増加させることが可能となり,結果的にmediatorを組織や間質から血中へ排出し得るとした“Alexander concept”が相次いで提唱され,広く受け入れられるようになった.

■海外では,急性腎傷害に対する腎補助療法のモードの差が予後に差を与えるというエビデンスは示されていない.ただし,理論的には中分子量の除去高率はCHDFよりもCHFの方が高く,海外ではCHFが第一選択となっていることが多い.しかしながら,CHF(≠CHDF)は重症敗血症/敗血症性ショック早期にnon-renal indicationで実施しても転帰が悪化し,サイトカインは除去できず,臓器不全の進展を助長し,人工呼吸,カテコラミン,腎代替療法などの臓器補助療法が必要な状態が遷延するという惨憺たる結果が2009年に報告されており,CHFは推奨されない.

■海外からの報告では,敗血症性ショックの患者に濾過量を増加させることにより循環が改善したと報告されている.また,正常腎の1日の糸球体濾過量に相当する180 Lレベルの6-9 L/hで4-6時間程度の短時間だけ限外濾過を行うshort-term high-volume hemofiltration(STHVH)により,敗血症性ショック症例で血圧の上昇とカテコラミン投与量の減量効果を示し,早期施行群で効果が高いことを示している[25].このことからCHDFは早期からの使用が望ましいものと考えられる.

■また,本邦ではPMMA-CHDFが行われている施設もあり,敗血症性ショックに対する効果として,血中IL-6濃度の低下とともに,血圧の上昇,尿量増加とともに,組織酸素代謝失調の指標となる血中乳酸値の低下が示されている.しかし,PMMA-CHDFの有効性を示した報告は敗血症性ショック以外のものも含めて全て症例集積研究のような低いレベルの小規模報告である.PMMA膜は他の膜に比べて透水性に劣り,濾過量を多くすることができないため,少ない濾過液流量を補うために透析液を併用したCHDFを選択する必要がある.

■本邦でPMMA-CHDFが有効だったとする報告では多くが「PMMA-CHDFが炎症性サイトカインを高率よく吸着して除去した」と主張している.しかし,PMMA-CHDFで実測されたIL-6のクリアランスはサイトカイン高値群でも8.9±9.0 mL/minであり,その効率は決して高くない.Sieberthらは,ある溶質の血中濃度を持続的血液濾過で低下させる条件として,①半減期が60分以上であること,②ふるい係数が1の病因物質で,③濾過流量は2L/hr以上必要であるとしている.この理論によれば,サイトカイン濃度を低下させるには最低でも約34mL/minのクリアランスを得る必要があり,PMMA-CHDFはこれらのクリアランス値を大きく下回っており,PMMA-CHDFが炎症性サイトカインの制御に有効であるという主張には説得力がない.
SSCGでもADQI(Acute Dialysis Quality Initiative)でもPMMA-CHDFについては言及されておらず,海外ではまったく評価されていない.そもそもPMMA-CHDFが血中サイトカインを低下させるかどうかについてすらRCTで実証されておらず,まず小規模なRCTであってもPMMA-CHDFがサイトカインの血中濃度を下げるということが実証される必要がある.さらに,生命予後をアウトカムするならば敗血症を対象にした少なくとも300例以上の大規模RCTが必要となる.
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# by DrMagicianEARL | 2011-12-06 14:27 | 敗血症 | Comments(0)
Summary
・海外ではDICそのものは治療せず,原疾患治療のみであるのに対し,本邦では多数のDIC治療薬が存在する.
・DICは消費性凝固障害,虚血性臓器障害,炎症性臓器障害の3つの障害を有する.
・近年,炎症と凝固のCross-talkの概念が提唱され,コンセンサスを得ており,炎症性疾患とDICの増悪の機序として理解されている.
・DICは多臓器不全の原因となりうる.
・敗血症性DICは治療のみならず,敗血症の早期治療によるDIC予防も重視されるべきである.

■播種性血管内凝固(DIC:Disseminated Intravascular Coagulation)の原因疾患として敗血症は主たる病態の1つであり,敗血症に続発する重篤疾患と捉えられてきた.それゆえ,DICを“Death is Coming.”と揶揄されたこともあった.しかしながら,近年,敗血症病態は炎症と凝固のcross-talkにより相互に作用して過剰状態に至るものであることが分かっており,DICを敗血症に続発する一疾患として捉える時代は終焉を迎えた.

■DICの二大症状は、出血症状と臓器症状であるが,臨床症状が出現すると予後不良となるため(厚労省研究班の疫学調査では死亡率56%),臨床症状の出現がない時点で治療開始できるのが理想である.DICは従来の①②に新たに③を加えた,3つの障害が本体であると現在は考えられている.

①消費性凝固障害(PLTや凝固因子の減少)
②虚血性臓器障害(血栓による虚血性微小循環障害)
③炎症性臓器障害(細胞傷害性因子放出や血管内皮細胞傷害による炎症性微小循環障害)

すなわち,DICを単純な凝固線溶の異常としてだけ捉えるのは間違いであり,凝固線溶反応と免疫炎症反応の異常がcross talk(密接な相互連関)して生じるcytokine stormと理解するのが正しい.そうしたcross talkの分子機序には既に詳細な検討がなされている.臨床的にも,SIRSが重症化して敗血症から重症敗血症へ,さらには敗血症性ショックへ進むにつれてDICの合併率が高まり,MODSによる死亡率も上昇することが知られている.このように炎症の程度とDICの発症率が相関することからも,凝固と炎症のcross talk(相互連関)が強く示唆される.さらに,最近では,凝固炎症cross talkからMODSに至る過程,すなわち“sustained SIRS+DIC=MODS”の構図についても全体像が明らかにされている.DICを発症した際には,過剰に産生されたthrombinによりfibrin形成が生じ,播種性fibrin沈着を起こすことで虚血性臓器障害に至る.これにPARs(Protease Activative Receptors)が関与することで,炎症凝固が病的生体反応として振舞い,MODSを起こすと考えられている.

■加えて,DICにおける微小循環が障害されると,治療薬が該当部位にdeliverできない状態に陥り,治療効果が得られなくなる.これを防ぐ上でもDIC治療は必要であり,DICを治療することで他の治療が奏功しやすくなる相乗効果も期待される.

■PARsは4種類あり,その発現は血小板,単球,好中球,リンパ球,ならびに血管内皮細胞をはじめとする全身の細胞に認められ,多彩な生理作用を発揮すると同時に,CICTで中心的役割を担って病的生体反応を助長している.臨床的にはARDSなどにおいて,PARsとDIC/MODSの関係が調べられている.ARDSでは肺や血管内にフィブリン血栓が生じ,およそ2/3の症例でDICを合併するが,その全てにおいてPARsの発現が認められる.そして,PARsをブロックすることで凝固と炎症の両面が抑制でき,臓器障害もある程度まで軽減可能なことが示されている.

■このように,炎症と凝固の関係はこれまで重症化に向かう車の両輪と考えられてきており[1],炎症,凝固それぞれに対する治療が互いに相乗効果をもたらす.最近はさらにすすんで,2つは不可分と考えられるようになってきている.すなわち,炎症と凝固を一纏めにした治療戦略が最新の考え方である.よって,DICを単なる敗血症続発性疾患と捉えてはならない.敗血症初期から凝固系は亢進してきており,DIC発見の契機となる血小板低下は凝固亢進の成れの果てを見ているに過ぎず,より速い治療介入が必要となる可能性を有する.DICは敗血症病態の進行レベルの指標という考え方も必要である.

■海外と本邦の敗血症治療法の大きな違いとして,DIC治療の有無がある.すなわち,欧米ではDICは原疾患治療により改善すると考えられており,DIC治療はほとんど行われない上,行ってもヘパリン投与に留まる.DICに効果を示すであろうrhAPC製剤が海外にはあったが,これはDICではなく敗血症に対する治療薬として承認を受けた薬剤である(2011年11月に販売中止).一方,本邦ではプロテアーゼ阻害薬,アンチトロンビン製剤などの抗DIC治療薬が開発,使用されており,DICに対しての治療が積極的に行われている.そして近年,リコンビナント・トロンボモデュリン(rTM)製剤が本邦で開発,使用開始となり,DIC治療は大きな転機を迎えている.現在,rTM製剤は米国でPhaseⅢに移行しており,海外での大規模比較試験の結果が待たれるところである.

■何よりも重要なのはDICの治療ではなくDICの予防であるが,その警鐘がDIC先進国である本邦でもまだ浸透していない.重症敗血症においてEGDT,ELGTをはじめとする適切な初期蘇生バンドルの施行を行うことで血管内皮細胞傷害を主体とする敗血症性DICの発症を抑える,もしくは発症しても軽度ですませることができる.つまり,重症敗血症の初期治療は凝固系過剰状態に対する治療でもあり,DIC発症の予防に直結する.逆にDICが生じるということは血管内皮細胞がかなり傷害されていることを意味し,それだけ敗血症が重症であるか治療に遅れが生じているという可能性を認識しなければならない.

[1] Matthay MA. Severe sepsis--a new treatment with both anticoagulant and antiinflammatory properties. N Engl J Med 2001; 344: 759-62
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# by DrMagicianEARL | 2011-11-25 11:48 | 敗血症性DIC | Comments(0)
■EGDTでは尿量を0.5mL/kg/hr以上確保することが目標となる.

■敗血症性ショック初期に生じる乏尿は血管内水分量の相対的不足に他ならない.よって,この状態は腎前性による乏尿であり大量輸液を行うのが原則で,利尿剤投与は有効血液循環量を減少させるためむしろ禁忌であることは今や常識である.

■一方,敗血症がある程度進行すれば急性腎傷害(AKI)が生じるが,敗血症におけるAKIは他のAKIと違い,腎灌流量は増加しており,輸出細動脈の過剰な拡張により糸球体濾過圧が低下して乏尿となっている[1].また,尿細管上皮細胞はサイトカインによりアポトーシスが誘導されており,これらの脱落が尿細管閉塞を招く.フロセミドなどのループ利尿薬はHenle上行脚の管腔側に存在するNa+-K+-2Cl-チャネルに尿細管管腔側より作用し,NaCl再吸収を抑制することで利尿効果を発揮し,尿細管の酸素需要を抑制したり[1],尿量を保つことにより尿細管の閉塞を予防し,閉塞による尿細管内圧の上昇からback-leakをきたすことを軽減することが期待されて用いられる.しかしながら,この機序ではループ利尿薬が糸球体濾過圧上昇が原因の敗血症性AKIに対しては効果が乏しいことが推察され,実際にこれまで敗血症性のみならず一般的AKIに対する数多くのメタ解析や観察研究がなされており,ループ利尿薬の有効性は認められていない[2].以上よりwarm shock期における乏尿およびAKIに対しての利尿剤投与は行ってはならない.

■低用量ドパミンは腎保護作用のあるカテコラミンと言われて汎用されてきた.これが,ドパミン神話である.しかし,その有効性を示す研究の多くはケースシリーズであり,EBMが確立してきた1990年代に入ってその有効性に疑問が投げかけられるようになった.1991年のSzerlipの報告から始まり[3],1994年にはLancetにも有効性を否定する報告がでている[4].その後,多くのドパミンの腎保護作用に関するRCTが行われているが,有効であるとのエビデンスは存在しない.これらの結果をまとめたレビューでは,急性腎不全患者[5],周術期患者[6],敗血症患者[7]のいずれにおいても腎保護目的にルーティンでドパミンを使用すべきでないとしており,ドパミン神話は崩壊への道をたどるようになる.ただし,1990年代のRCTの多くは単一施設での小規模なオープンラベル試験であり,エビデンスの質は高くないものが多い.

■そのような中,2000年に多施設無作為二重盲検比較試験であるANZICS trialが発表された[8].この発表では,SIRS患者におけるAKIでは低用量ドパミン群とプラセボ群では同等の効果しか示さず,有意な腎保護作用・利尿作用はないと結論づけられている.その後に発表されたレビューでも低用量ドパミンの腎保護作用はなく,その副作用を考慮に入れると,腎保護目的に使用すべきではないとしている[9-11].この結果はSSCGでも引用され,腎保護目的での低用量ドパミンの使用は支持されていない.

■以上よりAKIの治療は適切な循環動態を維持し,腎毒性物質を避けることにつき[12],また,先述のドパミン自体の敗血症性ショックに与える悪影響の懸念から,腎保護目的のドパミン低用量投与は行ってはならない.

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[12] NDT Plus 2008; 1: 392-402
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# by DrMagicianEARL | 2011-11-24 11:46 | 敗血症 | Comments(0)
■敗血症発症時には,正常時と同じ体内水分量であっても,末梢血管拡張・抵抗低下によって血圧低下が起こる.よって十分な輸液を投与するだけでもある程度の昇圧は期待できる.逆に,十分な輸液負荷がない状態では,血管透過性亢進による絶対的血管内血液容量減少や血管内皮細胞の障害による微小循環不全,それによる主要臓器の機能低下などが生じる.よって,輸液負荷が十分になされていない早期からのカテコラミン投与は改善を得られない[1]どころか,低血圧や頻脈が助長されることになり,ショックバイタルや組織酸素運搬が悪化することにもなりかねない.よって,EGDTのプロトコル通り,大量輸液によりCVPがある程度安定してから,平均動脈圧(MAP)が65mmHgを保てないようであればカテコラミンを使用する
→平均動脈圧について詳しくはこちらを参照「重症敗血症における循環動態モニタリング(2)(MAP,PiCCO)

■SSCG 2008ではwarm shockにおけるカテコラミン第一選択薬をドパミン(DOA),ノルアドレナリン(NA)のいずれでもよいとしている.しかしながら,敗血症性ショック初期は末梢血管拡張を特徴としたwarm shockであり,血管トーヌスを戻す目的でのα1受容体刺激が原則とすべきであり,NAを用いることが病態生理学的に理にかなっている.DOAでα1受容体刺激を期待するためには10γを越える高用量が必要となり,β受容体という不必要な受容体刺激をしてしまうことを留意しておく必要がある.

■敗血症性ショックではβ1受容体のdown regulationが生じたり,β1シグナルが阻害されるため,DOAでは陽性変力作用が期待できないばかりか,β2受容体を介して血管拡張や頻脈が生じ,むしろ昇圧を妨げてしまう[2-5]

■細菌にもβ受容体は存在し,DOA,DOB5γ以上の投与で菌増殖やバイオフィルム形成を促進してしまう[6]

■β受容体は単球/マクロファージ,リンパ球,好酸球,肥満細胞にも発現し,単球/マクロファージやリンパ球では特にβ2受容体を介して炎症性物質の産生に関与する.結果としてDOA・DOBによるβ受容体刺激は,転写因子NF-κBを活性化させ,炎症性サイトカインや血管拡張性物質の産生を高めてしまう.また,マクロファージはβ受容体刺激により泡沫化傾向が高まり,一時的に炎症活性が高まった後に機能不全となることも確認されている[7].また,β受容体刺激でリンパ球のアポトーシスが進行したり[8],好中球の遊走能が阻害される[9]ことも報告されている.

■これらのことから,warm shockにおいてはNAを第一選択とすべきであり,DOAは推奨されない.実際に,DOAよりもNAを推奨する報告が相次いでおり[10-12],2011年4月にはNAがDOAより有意に死亡率が低いとするシステマティックレビューが報告された[13].一方,NAは循環動態改善,腹腔内臓器血流(splanchnic perfusion)も改善し,心係数も上昇させず,28日後の予後もよいとされ,輸入・輸出細動脈ともに拡張している敗血症性急性腎傷害に対してもNAは著効する[14]
【2012/2/21追加更新】2つ目のメタ解析が報告され(Crit Care Med 2012; 40: 725-30),ドパミンはノルアドレナリンよりも死亡率・不整脈発生率が高いと結論され,ノルアドレナリン第一選択を支持する内容となった.今後のEBMに組みこまれると思われる.⇒詳しくはこちら

■SSCGでは目標血圧は平均血圧≧65mmHgとしており,上限は定めていない.しかし,EGDTを行う患者の9%は,カテコラミンを注視しても血圧が高くなりすぎるケースがあり,この場合は平均血圧を90mmHg以下にしなければならない

■Warm ShockからCold Shockに転じる過程において,全ての血管が一斉に収縮に転じるわけではない.血管内皮細胞の障害度は部位によって異なり,ある部位は拡張していてもある部位は収縮しているという状態が併存する.重症病態では血液再配分機序(redistribution)が働き,脳,心臓などの重要臓器,組織へ血流がシフトし,皮膚,皮下組織,骨格筋,腸管などは真っ先に血液灌流が減少するため,部位によっては虚血の度合いが強く,早くに血管内皮細胞が傷害されてしまう.よって,血圧が回復しても臓器への血流灌流不全が続くことがあり,これをcryptic shock(神秘的ショック)と呼ぶ.血圧が維持されていても個々の臓器への血液灌流と微小循環は必ずしも保証されない.

■平均血圧が90mmHg以上に上昇したのは末梢血管が収縮に転じて後負荷が増大した可能性があるからである.心収縮力低下が軽度で済んでいる場合などではこのような血圧上昇現象が起こりえるため注意が必要である.この場合,末梢の微小循環が虚血状態に陥っている可能性があり,硝酸薬による末梢血管の拡張を行うべきである.

■warm shockの中にはNAに反応しないケースがある.乳酸蓄積によりATP依存性Kチャネルが開放し,Caが細胞内に流入できず,NOによる血管拡張の働きのみが残ることがあり,この状態はカテコラミン不応性である.このような病態においてはバソプレシンが有効とされている.バソプレシンは血管平滑筋を収縮させ,カテコラミンに対する反応性を改善し,血圧上昇に働く.本来は血圧が下がるとバソプレシンの血液中濃度は上昇する.

■実際に,敗血症罹患初期は血中バソプレシン濃度は一過性に上昇し,その後徐々に低下することが知られている[15].一般病棟ではこの低下の時期に敗血症が診断される場合も多い.NAとバソプレシンを比較したVASST study[16]では,28日死亡率に有意差がでなかったが,サブセット解析で低用量ステロイド療法を施行しなければならないような難治性warm shockにおいては,バソプレシンはNAより28日死亡率を有意に低下させたと報告している[17].実際,カテコラミン抵抗性の患者にNA単独とNA+バソプレシン併用を施行・比較検討したところ,併用した方が頻脈は減少し,平均動脈圧や心拍出量が増加,腸管血流が維持できたと報告している[18].また,バソプレシンには尿量とクレアチニンクリアランスを増加させることが報告されている[19].以上より,NAでも改善が得られないwarm shockに対してバソプレシン少量投与追加を推奨される

■低用量ステロイド療法については賛否両論がある.この効果の是非については別の項目で述べるが,近年,バソプレシンとステロイドの相乗効果が注目されており,ノルアドレナリン+ステロイド併用群よりもバソプレシン+ステロイド併用群の方が反応がみられるとの報告が2篇あり[18,20],バソプレシン使用中で反応が乏しい場合にヒドロコルチゾンによる低用量ステロイド療法の併用を考慮する.

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# by DrMagicianEARL | 2011-11-23 11:38 | 敗血症 | Comments(3)

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