【RCT+レビュー】敗血症性ショックに対するPMX-DHPは有効か?EUPHRATESの結果を踏まえて
■本研究は,PMX-DHPという,デバイスと大きな装置を用いますが,試験方法を工夫してシャム(≒プラセボ)群を設定して二重盲検化に成功している研究です.当初は絶対差15%の死亡率改善を予測して(強気すぎじゃないですか・・・?)360例登録予定でしたが,中間解析でモニタリングボードからより重症例に絞るべきとの提言を受け,対象患者を多臓器障害の指標であるMODS≧9にプトロコル変更して450例まで集積しています.結果はネガティブ,というよりIntent-to-Treat解析ではPMX-DHP群の方が好ましくなさそうなデータです.28日死亡率は有意差がなく,長期追跡では1年死亡率が全患者集団で52.2% vs 42.2%(p=0.10)とPMX-DHP群の方が10%高くなっています.重篤な有害事象は約8%ほどPMX-DHP群の方が高いです.PMX-DHPを2回完遂したper-protocol解析でも死亡率に統計学的有意差はなく,絶対リスク差も5%未満.また,患者背景の違いとしては,PMX-DHP群の方がグラム陰性桿菌が10%ほど多く,これはどちらかというと機序的にはPMX-DHP群に有利な差ですが,それでも死亡率に差はつかなかったということです.この結果から次の改訂のSSCG 2020や日本版敗血症診療ガイドライン2020では「使用しないことを推奨or提案する」になることは必至でしょう.
■それにしてもずいぶんとあっさりとした論文です.患者背景と主要評価項目と有害事象のデータを載せただけです.学会発表から2年も待ったんだしもう少し詳細なデータがあってもいいのにと思ったんですが,supplementary appendixを見てもサブ解析の結果が一切載っていません.感染巣別の死亡率とか見たかったのですが・・・.プレスリリースにあったEAA 0.6-0.9なら死亡率が大きく改善,というデータも載っていません.学会発表時は重篤な有害事象として,PMX-DHP群の方が消化管障害が5%も多かったので気になっていたのですが,論文にもsupplementary appendixにもデータなし.考察も1ページに満たない短さ.いろいろ後から別にpublishするんでしょうか?
敗血症性ショックとエンドトキシン濃度上昇を伴う患者における28日死亡に対するPMX-DHPの効果:EUPHRATES trial敗血症性ショックに対するPMX-DHPのレビュー
Dellinger RP, Bagshaw SM, Antonelli M, et al. Effect of Targeted Polymyxin B Hemoperfusion on 28-Day Mortality in Patients With Septic Shock and Elevated Endotoxin Level: The EUPHRATES Randomized Clinical Trial. JAMA 2018; 320: 1455-63
Abstract
【背 景】
ポリミキシンBによる血液灌流(PMX-DHP:polymyxin B-immobilized fiber column-Direct HemoPerfusion)は敗血症における血中エンドトキシンレベルを減少させる.エンドトキシン活性は迅速アッセイで血液から計測可能である.敗血症性ショックでエンドトキシン活性が上昇した患者に対するPMX-DHPを使用した治療が臨床アウトカムを改善させる可能性がある.
【目 的】
敗血症性ショックで高いエンドトキシン活性の患者において,標準治療と比較して標準治療にPMX-DHPの追加が生存率を改善するかを検討する.
【方 法】
本研究は北米の55の三次施設において2010年9月から2016年6月まで敗血症性ショックでエンドトキシン活性アッセイレベルが0.60以上の成人重症患者450例を登録した多施設共同無作為化臨床試験である.最後の追跡は2017年7月まで行った.患者は,登録から24時間以内に,標準治療に加え2回のPMX-DHPによる治療(90-120分)を完遂する治療群(224例)と標準治療にシャム(≒プラセボ)を加えたシャム群(226例)に割り付けられた.主要評価項目は,全ての無作為化された患者(全患者)と多臓器障害スコア(MODS:multiple organ dysfunction)が9以上の患者での28日死亡率とした.
【結 果】
450例の患者(平均年齢59.8歳,女性177例[39.3%],平均APACHEⅡスコア29.4[範囲0-71])が登録され,449例(99.8%)が研究を完遂した.PMX-DHPは,全患者(治療群84/223例[37.7%] vs シャム群78/226[34.5%]; 絶対リスク差3.2%; 95%CI -5.7% to 12.0%; 相対リスク 1.09; 95%CI 0.85 to 1.39; p=0.49),MODS≧9の集団(治療群65/146例[45.5%] vs シャム群65/148[43.9%]; 絶対リスク差0.6%; 95%CI -10.8% to 11.9%; 相対リスク 1.01; 95%CI 0.78 to 1.31; p=0.92)のいずれにおいても28日死亡率に有意差はみられなかった.全体で264例の重篤な有害事象が報告された(治療群65.1% vs シャム群57.3%).最も多い重篤な有害事象は敗血症の増悪(治療群10.8% vs シャム群9.1%)と敗血症性ショックの悪化(治療群6.6% vs シャム群7.7%)であった.
【結 論】
敗血症性ショックと高いエンドトキシン活性の患者において,標準治療にPMX-DHPを加えた治療は標準治療にシャムを加えた治療と比較して28日死亡率を改善しなかった.
※COI開示:本ブログ管理人はこれまでPMX-DHP(トレミキシン®)販売メーカーである東レ・メディカル株式会社から同社主催or共催のエンドトキシン血症救命治療研究会,各地域での講演会,社内講演会等において旅費・講演料を受けている.
1.PMX-DHPは敗血症性ショックの死亡率を改善させるか?
■PMX-DHPを評価した比較的N数のあるRCTとして,まずEUPHAS(Early Use of Polymixin B Hemoperfusion in Abdominal Septic Shock) studyが行われた[3].本研究はイタリアの10施設で行われた前向き多施設RCTであり,腹腔内感染由来の重症敗血症,敗血症性ショックの64例を対象とし,緊急手術後6時間以内にPMX-DHP施行群と標準治療群に無作為に割付し,臨床的予後の改善に有効であると結論づけている.
■しかしながら,本研究にはさまざまな問題点が指摘されている.本研究は64例の時点で死亡率が有意にPMX-DHP群で低いとの判断で試験が早期終了となっている点である.有用性をもって早期終了した臨床試験の効果は誇張されていることがあり,早期終了した試験は効果のない治療で30%の相対リスクの低下を示し,真に20%の相対リスク低下効果のある治療では40%以上の低下を示すとされている[4].ましてや有意差がでたのは生存期間に関する比例ハザード分析結果によるものであり,あまり前例がない.
■また,EUPHAS studyを掲載したJAMA誌にはこの論文に対して3 編のletter to the editorが掲載されている[5-7].まずVincentはcontrol群とPMX-DHP群が各々34例と30例を集積してあるこの治験でそもそも救命率に統計学的に有意差はないとしている.Amaralらも同様に統計学的手法に懸念を表明している.確かに本研究では死亡関係のアウトカムでは,院内死亡率(41% vs 67%, p値記載ないが計算上は0.049),比例ハザード分析による生存期間は有意に改善しているが,これらは一次・二次評価項目のいずれにも含まれていない.二次評価項目に28日死亡率が含まれているが,32% vs 53%(p=0.13)であり,有意差はない.よって,この報告をもって予後改善が示されたとは言えないであろう.またKidaらは両群間における起炎菌の分布に関しても懸念を示している.加えて,比較的感染巣コントロールがしやすい感染腹部由来敗血症で対照群における救命率が50%以下というのは,SSCG 2004発表後のRCTとしては考えられない低さである.
■次に行われた大規模RCTがABDO-MIX studyである[8].本研究は,フランスの18のICUにおいて,消化管穿孔に関連した腹膜炎に対する緊急手術後12時間以内の敗血症性ショック患者243例を登録している.主要評価項目の28日死亡率は,PMX-DHP群(119例)で27.7%,標準治療群(113例)で19.5%,p=0.14(OR 1.5872, 95%CI 0.8583-2.935),副次評価項目の90日死亡率はPMX-DHP群で33.6%,標準治療群で24%,p=0.10(OR 1.6128, 95%CI 0.9067-2.8685)であった.統計学的有意ではないもののPMX-DHP群の方が死亡率が7-8%大きく,これは臨床的には無視できない差である.この差がなぜ生じたかであるが,PMX-DHP群の32%にあたる38例がPMX-DHPを続行できず,そのうちの23例が凝固が原因であり,そのうち19例が1回目のPMX-DHP施行で凝固が生じていた.この続行不可能であった38例を除外したサブ解析ではPMX-DHP群の死亡率は18.5%となり,標準治療群の19.5%とほぼ同等となる.一方,PMX-DHPが続行できなかった38例の死亡率は47%と異常に高い.なぜこんなに死亡率が高まってしまったのか?
■考えられる原因としては,①フランス人が凝固が起こりやすい人種である点,②日本やイタリアと違いPMX-DHPに慣れてない施設やスタッフも多かった,③フランスではDICの治療は行われない(このため凝固が起こりやすかった),④使用した抗凝固薬はヘパリンであり,これが敗血症病態において何らかの悪影響を及ぼした可能性も否定できない(本邦ではメシル酸ナファモスタットが一般的である).これらの要因が重なり,PMX-DHPが続行不可能となった症例では死亡率が5割近くまで高まったのかもしれない.だが,いずれにせよ,これらの症例を除外しても,死亡率の改善は示せていないことになる.
■そして今回報告されたのが上記の北米で行われた大規模RCTであるEUPHRATES trialである.またしても主要評価項目である28日死亡率に有意差はみられなかった(詳細の説明は上を参照されたい).
■EUPHRATESも含めた敗血症性ショックを対象としたPMX-DHPの効果を検討した5報の海外RCTのメタ解析をFujiiらが既に2018年2月に報告しており[9],28日死亡に有意差はみられなかった(RR 1.03, 95%CI 0.78-1.36; I2 = 25%; n=797).メタ解析はITT集団で解析されるため,死亡率が悪化傾向を示したABDO-MIXに引っ張られている部分はあるが,仮にABDO-MIXを抜いたとしても死亡率に差はない.
■一方,RCTではないが,最近本邦から大規模観察研究JSEPTIC-DIC studyのデータを用いたpropensity score matching解析結果が報告されている[10].1723例からマッチングにより262組がマッチし,全院内死亡率はPMX-DHP施行群の方が有意に低かった(32.8% vs 41.2%; OR 0.681; 95%CI 0.470-0.987; p=0.042).また,本研究はマッチング前のデータとマッチング後のデータを比較すると興味深いことが分かる.APACHEⅡスコアやSOFAスコアはマッチング前後でほぼ変わっていないにもかかわらず,院内死亡率はPMX-DHP施行群で37.9%→32.8%に減少,非施行群で36.6%→41.1%に増加しているのである.そして患者背景を見ると,腹腔感染症やグラム陰性桿菌の比率がマッチングによって増加している.これはpropensity score matchingの特徴の一つである「N数の少ない方の群の特性にマッチング後の集団が寄る」という現象の産物であろうと推察される.これらのことから,やはりメシル酸ナファモスタットを用い,グラム陰性桿菌による腹腔内感染症による敗血症性ショックを対象とした本邦でのRCT再検証が必要と言えなくもない結果かと思われる.
2.PMX-DHPで血圧は上がるのか?
■しかしながら,血圧が上がるにもかかわらずカテコラミン非使用日数では有意差がついていない.これは,他にも昇圧手段があるのも一因と思われる.カテコラミン不応性の難治性の敗血症性ショックにおいても昇圧手段としてはさまざまなものが報告されている.特にバソプレシンやステロイドは多数のRCTが存在し,死亡率改善効果こそまだcontroversialであるが,昇圧効果は得られる.また,Sawaらは,敗血症性ショック患者の後ろ向き研究において,PMX-DHP群30例とバソプレシン群30例をマッチングさせた解析を行っており[12],90日生存率はバソプレシン群が有意に高かった(83% vs 53%, p=0.008)としている.このように,難治性ショックでの昇圧手段としてはPMX-DHPは有用ではあるが,他の比較的低侵襲な昇圧手段がある以上,必ずしもPMX-DHPでなければならないということはなく,難治性ショックの原因に応じて適切な昇圧手段を選択する上でのひとつのオプションとしてとらえるべきであろう.
3.PMX-DHPで有害事象は増えるのか?
■加えて,PMX-DHPはエンドトキシンだけでなく様々なものを吸着することが知られている[11,13-15].ただし,この吸着は敗血症状態の生体にとって悪いもののみでなくいいものも吸着してしまっている可能性がある.体内の生理活性物質等はそれぞれが生理学的意味があって分泌されるもので,サイトカインストーム等過剰で有害なものもあればそうでないものもある.エンドトキシンだけならまだしも,その他の個々の吸着する物質がその患者にとって益か害かは判断が難しい.
■前述の通り,PMX-DHPは内因性カンナビノイドを吸着することで昇圧効果を示す.これらの内因性カンナビノイドはシナプス後部で生成され,逆行性の抑制性モジュレーターとして働き,興奮性伝達物質グルタミン酸や抑制性伝達物質GABAの遊離を制御している.カンナビノイド1受容体は記憶の中枢である海馬,恐怖・情動行動を司る扁桃体に多く発現しており,その生理的役割として,痛み・不安・うつの軽減や脳内報酬系の賦活,不快な記憶の消去等が知られており[16-18],抗ストレス作用として働いているとされ,生体にとって必ずしも有害とは言えない.現状として,ICUで人工呼吸管理を受けた患者の3人に2人がうつ,不安,PTSDの少なくとも1つの精神障害を有することが知られており[19],敗血症性ショックという高度な生体侵襲ストレスによる悪影響を打ち消すために内因性カンナビノイドが増加するのであれば,これらを吸着することは,特にPICS(post-intensive care syndrome)における精神障害に悪影響を及ぼす可能性が否定できない.現時点でPMX-DHP患者のPICSを評価した研究はないが,その機序からすれば懸念せざるを得ない.
4.今後のPMX-DHPの研究
■また,EUPHRATES studyではEAA 0.6-0.9の範囲の患者集団(194例)では28日死亡率は26.1% vs 36.8%と絶対リスク差にして10.7%の減少効果がみられており,プレスリリースでそのデータが公表されている[21,22].これを受けて米国FDAは追試としてRCTではなくシングルアームの研究を行うよう指示している[23].ちなみに研究名はメソポタミア文明に関連する大河であるユーフラテス川とチグリス川にかけてか,(今回EUPHRATESだったので)TIGRISである.現時点ではClinicalTrialGovには登録されていない.
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